ステージＢの前立腺ガンが驚くほど改善

福岡県宗像市　びわの葉温熱療法サロンここ　姉川政子　さん

Ｙさんが私のサロンに初めていらっしゃったのは２０１６年１０月、７１歳の時です。
体温が３６．２度と低く、肩凝り、首の痛み、冷え等を改善したいということで、月２回ほど通っておられました。血圧も高く血栓症があり、血栓を溶かす薬を飲まれています。
奥様の体が不自由なため、家事一切をＹさんがされています。しかも、１２年間も朝夕の新聞配達をされているので、睡眠時間は５時間ぐらい。眠りも浅いということでした。
それでも時間を見つけては野菜を作り、果実酒に手作りドレッシング、薬草茶作り等をされ、時には２人のお嬢様と一緒にウオーキングや山登りを楽しむなど、悠々自適の生活を楽しんでおられます。

大企業を退職し、経済的には何も問題のないＹさんがどうして新聞配達をしているのだろうと思っていたのですが、新聞配達をしている友人がケガをされ、１週間代配したのがきっかけだったそうです。その後も販売店のオーナーさんにお願いされて今に至るということでした。
人のお世話もよくされていて、同じ販売店に奥さんを亡くして一人暮らしをしている男性がいるのですが、料理を作らず、豆腐ばかり食べているというので、毎日弁当を持っいってあげているそうです。
また、販売店をやめた一人暮らしの女性が右手をケガしたと聞き、料理できないだろうとわざわざ弁当を作って届けに行ったり、私にまでおかずを持ってきてくれたり、野菜のプランターを持ってきてくださり、本当に頭がさがります。

そんなＹさんですが、ビワを当てている時に、ストレスと自律神経のツボがまったく赤くならず入りません。そこで「何か気になることか、ストレスとかありませんか？」と聞くのですが、いつも「ない！」と言われました。
それでも私はビワの入りが改善しないことに納得できなくて、ある時、思い切って「心の奥の方にズーッと抑え込んでいるようなこととかないですか？何かそんなストレスを抱え込んでいる気がしてならないのですが・・」と尋ねました。
すると、うつ伏せで背中にビワを当てていたのですがムクッと起き上がり、ずっと心の奥の奥に抑え込んでいた思いを話してくださいました。「そっか～！！そうだったのか！！」とビックリして鳥肌が立ったのを、今でも鮮明に覚えています。

前立腺ガンが見つかった

私に話されたことでスッキリしたのか、それからはビワの入りもよくなりました。ご本人も「自分はストレスとかないと思っていた。でも、先生に話してからよく眠れるようになった」とおっしゃってくれました。
ところが昨年の夏、何週間も音沙汰なしで、ビワにも来られないということがありました。
さすがに気になったので電話したところ、「先生。前立腺ガンが見つかった」と暗い声でおっしゃるのです。私は「えっ！？」と絶句しました。

翌日サロンに直接来られて、いきさつを説明してくださいました。
Ｙさんは毎年市の健康診断を受けていたのですが、７２歳の時は前立腺のＰＳＡ値が1.05、７４歳の時は2.13で、年々上がっているので気にはなっていましたが、７６歳の時は検査しないままだったそうです。
そして去年７８歳になり、７月６日に受診し、８月１４日に結果が出て、ＰＳＡ値が18.46。前立腺ガンの可能性があるため、早急に泌尿器科を受診するようにとの内容だったそうです。因みに前立腺ガンのＰＳＡの正常値は０～４だそうです。
すぐに総合病院に行き、触診とエコー検査をしたそうですが、結果は異常なし。それでもＰＳＡ値が高いので詳しく検査をしようということになり、８月１７日にＭＲＩの検査を受けられました。
８月２５日に検査結果が出たのですが、やはりガンの疑いが非常に高いので、９月１３日から１５日まで、生検のため検査入院をすることが決まりました。

私はＹさんからガンになったと知らされた時、「あれだけ食事にも気をつけ、毎日充実した生活をされているのに、どうして！？」と驚きを隠せず、掛ける言葉さえ見つかりませんでした。ただ、主治医からは「ガンになったのはストレスから来てるかな？」と言われたそうです。
Ｙさん曰く、病院の診察室で映像を見せられて説明を受け、ガンと言われた時は「なんで自分が！？」と頭が真っ白になったそうです。しかし、病院の玄関を一歩出たその時、「絶対自分で治す！！」と強く思ったそうです。
そして、ご家族に対して「お父さんは絶対にこのガンを治す。だから何も心配しないで、普通に今まで通り生活してくれ。お父さんもそういうふうに生活するから心配いらないよ」と言われたそうです。

「二人三脚」のビワ温灸

その後もＹさんは時間を作ってはビワに来られていましたが、どれほど不安は日々を過ごされているかと胸が締め付けられる思いでした。
前立腺ガンのビワの当て方ですが、お客様には、まず下半身はすべて脱いでいただき、上半身にはバスタオルを掛けてあげます。
そして仰向けに寝て膝を立てて、両足を思い切り開いてもらいます。そして、ご自分の陰茎と陰嚢を持ち上げてもらいます。そうすることで、陰嚢から肛門の間にビワを当てやすくなります。
左右の鼠径部にもしっかり当てていきます。その時、太ももの内側などに温灸器が当たらないようにしないと、熱い思いをさせてしまいます。
ここにビワを当てるのはお客様も施術者も態勢がとてもきつくて疲れますので、お声をかけながらします。また施術者は前に潜り込むような格好でビワを当てますので、膝や腰を痛めないようにするといいかと思います。

ただ、今回は９月の検査まで時間的にもあまり余裕がありませんでしたし、ご本人も温灸器を持っていたので、週２回は私のサロンに来ていただき、あとは毎日、ご自身で手の届く範囲のツボを当ててもらうことにしました。
そして、サロンに来られた時は全身をしっかりチェックしながら当てていくので、「二人三脚でやっていきましょうね」と決めました。
ご自身に当ててもらう箇所は、まず陰嚢から肛門の間を特に丁寧に。それから全面の特効ツボである曲骨、気衝(きしょう)、中極、大赫(だいかく)、関元、背面の特効ツボである下髎(げりょう)、中髎(ちゅうりょう)、膀胱兪、上髎(じょうりょう)、命門、腎兪等です。

ビワの入りは、最初は前立腺の箇所はとても熱がられ、なかなか赤くなりませんでした。ご自分でされている陰嚢から肛門の間も熱くて堪えらなかったとおっしゃっていました。しかし日に日に入りがよくなり、体温も３６．７度と安定してきました。
ビワを当てた時の「ハイ」というタイミングや当てた痕の大きさ色も驚くほど良くなり、終わった後のＹさんは目力も出て、お顔も体も湯上がりのように真っ赤になり「あ～あ、気持ちがいいねぇ」と言われるようになりました。

明るい兆しが見えた

そしていよいよ９月１３日から１５日、生検のために入院。その結果が９月２７日に出ました。結果はグリーソン・スコアが４+５＝９で、かなり進んでおり、ガンの悪性度は高いという説明があったそうです。
グリーソン・スコアは前立腺ガン特有の組織異型度分類で、悪性が最も低いのが２、最も高いのを１０とします。Ｙさんはスコア９で、かなりの進行ガンと判断されました。
更に転移確認のための全身ＭＲＩ検査では、どこにも転移なしとの診断だったとのこと。
そして最終的な結果はステージＢの前立腺ガン。転移なし。

その時、初めてＹさんが電話口で嗚咽をこらえて泣かれている声が聞こえ、二人して泣き出してしまいました。
主治医からは以後の治療法として、まず月１回、６ヶ月のホルモン注射をし、その結果次第で前立腺摘出手術か、放射線治療にするかを選択という提案がありました。
しかしＹさん「どちらもしない」とご自身の意思を伝えました。
ガンと言われた時から手術や抗癌剤、放射線治療は一切するつもりはなく、ビワと食事で改善し、今の生活スタイルは変えないと決めていたそうです。

１０月５日ホルモン注射が始まりました。
看護師さんから「女性ホルモンを打つので、更年期症状のような汗が出たり、精神的に不安定になったり、イライラしたり、おっぱいが大きくなる等の副作用が出るかもしれない」と説明されましたが、一度もそういう症状は出なかったとそうです。
ただ、トイレに行ってもおしっこが出ないということが２回ほどあったぐらいで、おしっこを漏らすとか、我慢しきれないということはないそうです。
２回目のホルモン注射ではＰＳＡ値が6.36、３回目は2.28、４回目は1.25、２月の５回目は1.05と、どんどん正常値に近くなってきて、主治医の先生もビックリされたそうです。
１月の時点で残り２回の注射をどうするかと話し合い、最後までしましょうと決められたそうです。

常に感謝の気持ちを

私はある時、Ｙさんに「どうして、そんなに前向きでいられるのですか？」と尋ねたことがあります。
すると、「ガンになったのはどうしようもない現実だけど、心で負けたくない。常に感謝の気持を持ち、人の喜ぶことをして、自分が幸せな気持ちでいられるからかな？」と素敵な笑顔で話してくださいました。
またある時、「ビワを知って本当によかった。そして先生のサロンがあって本当によかった。もしこういうことがあると知らなかったなら、自分は鬱になっていたと思う」とおっしゃいました。
そして、「ガンと言われている身なのに、春になったらヨモギ茶を作らんといけんとか、梅の時期には梅シロップもと、そんなことを考えている自分がおかしくなって、笑ってしまったよ」と明るく話してくださいました。
今では「本当にステージＢのガンなんやかね。３月の最後のホルモン注射の結果がどうなっているか、楽しみやね」と二人で笑えるまでになりました。
Ｙさん、大丈夫ですよ！！

◎びわの葉温熱療法サロンここ
福岡県宗像市池田３１００－２１
ＴＥＬ：０９０－７２９０－６０８５

◎「サロンここ」に関する体験談

（『ビワと健康』　２０２４年３月１５日号）

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