強烈な首の痛みが改善

福岡県宗像市　びわの葉温熱療法サロンここ　姉川政子　さん

去年の１２月２５日のことです。ある会社の会長の奥様で、私のところに来てくださっている方から「うちの会社の従業員が、首が痛いと言っているので、診てくれる？」と頼まれました。
「首が痛くて運転もできないし、できれば事務所の来てもらえませんか」と言われるので、車で２０分ほどのところですし、仕事が終わったぐらいの時間に事務所へ伺いました。

その従業員さんは６８歳の男性で、下水道の配管工事などをされており、結構な力仕事ですから、もともと首や肩、腰の痛みはあったようです。それが１週間ほど前からものすごく首が痛くなり、仕事も休んでいたそうです。
自分では車の運転もできないので、事務所へは娘さんが運転して連れてきました。顔色も悪く、本当に辛そうでした。

事務所には簡易ベッドが準備されていましたが、首が痛いときは施術のために横になるだけでも苦痛になります。私も首を痛めたことがあるのでよくわかるのですが、寝るのもとても辛いのです。
それで「眠れていますか？」と聞くと、布団で横になって寝ることができないから、ソファに寄りかかって寝ているとおっしゃいました。
私も首が痛いときは同じようにしていたので、その辛さがよくわかりました。だから、とにかく速効で痛みを取ってあげたいと思ったのです。

速効で痛みを取るために

通常、首が痛いときには背中などに決まったツボがあるので入念に当てていくのですが、この方の場合はそんな情況ではないと判断しました。
それで、事務所の椅子に座ってもらって、私が後ろに回り、まず痛みのチェックをしました。
どちらを向くと痛いか、どの程度曲げると痛いかなどをチェックするのですが、右も左も痛いのです。
ただし、首の痛い人はだいたい腕などが痺れてくるのですが、それはないと言われました。

私が頭を支えて、「ゆっくり首を左に倒してください」と言ったら、ちょっと横に傾けただけで「痛い痛い！もう何をしているんだ！」という感じで、ほとんど曲げることができませんでした。
今度はちょっと斜め前ぐらいにすると、また「わあ！そこも痛い！」と言われます。そんな感じで、この角度が痛いとか、後ろには全く反らせないとか確認しながら、痛いという箇所にずっとビワを当てていきました。
それを真横、３０度、４５度といろいろな角度でやっていくと「だいぶんいいな」と言われました。
でも、下向きにすると痛いというので、さらに「このへんはどう？このへんはどう？」という感じで一ヵ所ずつチェックしていきました。
そして「だいぶんいい」と言われたので、「じゃあ、今度は反対側をしましょうね」と言って、同じように右側をチェックしていきました。時間的には４０分ぐらいしたでしょうか。

本当は背中やお腹なども当てなければいけないのですが、とにかくこの首の痛みを取ろうと思ったので、左右の首筋、それから肩のあたりを入念にしました。
そうしているうちに、顔にボーッと赤みがさして、目力が出てきました。首から上に血液が流れ出したような感じで、すごくいい顔になってきたのです。
これほど首が痛いときは、首が詰まって頭に酸素や血液が行かないのです。それが血色がよくなって、本当に顔色まで変わりました。私も経験しましたが、頭に血液や酸素がバーッと通い出したような感じがするのです。

そして、肩を上げ下げされて、「どうですか？」と聞いたら「だいぶ楽になりました」と言われました。「痛みは１０のうち、どれぐらい痛い？」と聞いたら、「１０のうち７ぐらい痛い」とのこと。
まだ痛みが残っているということでしたが、とりあえず首はだいぶ曲がるようになったので、その日は終了しました。

枕が大事

首が痛いときに大事なのが枕です。それで「どんな枕をして寝ているの？」と聞いたら、「マイ枕を作ってもらった」と言われました。
でも、実はマイ枕を作っても、その時の自分の体勢などによって、いつもその枕が合うとは限りません。
そして、首の痛い人は寝返りを打っても大丈夫なように枕は両肩の幅がないとダメなのです。頭の幅だけの小さな枕ではダメです。確認すると、そこまで大きな枕ではないということでした。
こういうときに一番いいのが、バスタオルを２、３枚くるくると丸めて枕にしたタオル枕です。
人が横になると、後頭部と肩の間に首があって、隙間ができます。そこに負担がかかるので、ギュッと巻き付けつたり少し緩めたりして、後頭部から首、肩まで隙間ができないよう家族の人に高さを調整してもらってくださいね、とアドバイスしました。

２回目の施術

それから２日ほどして、また会長の奥様から「またビワをしてもらいたいと言っているから、来てくれる？」と連絡がありました。
それで再び事務所に訪問したのですが、その日は男性が自分で車を運転してきていたのです。ビックリしました。
仕事は休んでいたそうですが、「大丈夫でした？」と聞くと、「それが、あの日ものすごく楽で眠れたんですよ」と言われました。１０日ぶりぐらいにベッドで寝ることができたそうです。
タオル枕も娘さんにしてもらったそうです。「先生、枕って大事なんですね」と言われるので、「そうよ」と答えました。

それから、また前回と同じように「こっち向いて」「こっち側に倒して」とか「この角度で倒して」と微妙に角度を変えてチェックしていきました。そして「そこが痛い」というところを入念にビワ温灸を当てていきました。
一通り終わって、「もう１回繰り返して、確認しますよ」と言ったら、「ああ、先生、そこは痛くない」というところが何ヶ所も出てきたのです。顔色もすごくよくなりました。
施術が終わったときには「１０のうち２ぐらいしか痛みがない」と言われました。
そして立ち上がって気をつけをしたかと思うと、首をグルグル回されるのです。「いやいや、怖いから回さなくてもいい」と言ったら、「いや、痛くないんだよね」と言われます。もうビックリするほどです。

ちょうどその時、その会社の社長さんである奥様の息子さんが事務所に入ってこられました。入ってくるなり、従業員の男性を２度見されたので「どうしました？」と聞くと、「いや、どこのハンサムが座っているのかと思ったら、あんたかぁ」と驚いていました。
施術の後、男性は「楽になった」と自分で運転して帰りました。その後、気になっていたので、奥様に「あの方、どうですか？」と聞いたら、「翌日から当たり前に出勤しているよ」ということでした。

「ビワってすごいんだね！」

実は、この男性はビワ温灸が初めてで、もちろんビワがどういうものかとか、どういう効果があるかなどご存じではなく、まったく信じていませんでした。
会長の奥様から勧められたので渋々来たという感じで、最初から「なんじゃそりゃ」というような疑いの眼で見られていました。
施術中も「そこは押さえんといて！痛いと言よろうが！」と怒るので、「ごめんなさい。１回だけ確認させてください」と言いながらやりました。
ところが施術後には「あれだけ痛かったのが、痛くないよ。キツネにつままれたみたいだ。ビワってすごいんだね！」と喜ばれたのです。それがとても印象的で、本当に嬉しく思いました。

その姿を見た社長（奥様の息子さん）が「自分もしてほしい」というので、施術をさせていただきました。
横になってもらうと、首から肩、背中が硬くてバリバリでした。話を聞くと、社長を引き継いだプレッシャーで眠れないということでした。強い冷えがあり、むくみがひどかったので丁寧にビワを当てていきました。
すると施術の途中でトイレに行かれ、ものすごく小便が出たそうです。「体が軽くなった」とおっしゃるので、「よかったですね」と言って、さらに入念に当てました。

２日後に「またビワ温灸をしてほしい」と言われたので伺うと、むくみが取れて、バリバリだった背中を押すと指が入るぐらいに柔らかくなっていました。聞けば、最初の施術の日は何度もトイレに行ったそうです。
その日も丁寧にビワ温灸を当てていきましたが、本当に楽になったと喜んでいただきました。

◎びわの葉温熱療法サロンここ
福岡県宗像市池田３１００－２１
ＴＥＬ：０９０－７２９０－６０８５

◎「サロンここ」に関する体験談

（『ビワと健康』　２０２３年２月１５日号）

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