鍼とビワ温灸により二ヶ月で妊娠
埼玉県児玉郡 久保鍼灸院 久保和彦 院長
不妊治療で来院された３３歳の女性についてご紹介したいと思います。彼女は令和２年１２月に流産しました。その後、全然妊娠しなくて、令和３年の９月にうちに来られました。
仕事柄休みを取ることが難しいので不妊治療はできず、時間がある時に産婦人科で検査し、後はタイミング法をするくらいだったそうです。
それで当院で施術をすることになったのですが、１１月には妊娠が確認できました。９月の生理が終わってきていますから、その後２回の生理があった後の妊娠ということになります。
施術は鍼とビワ温灸です。まず鍼を足から頭まで全身にするのですが、腰とお腹がメインになります。ビワ温灸は足から腰までがメインで、肩、頭はちょっと軽く。とにかく下の方を温めるような感じにします。
不妊治療をしている人は足、膝下が冷えています。足の甲とか足の裏がとても冷えているような感じの人が多いですね。
膝下が冷えて、ふくらはぎなどの血液の循環が悪くなると、血液が上に戻りにくくなってしまいます。逆に上を温めてしまうと、血液が上に行き過ぎてしまい、下半身の血液がどうしても少なくなりがちになります。
といっても、下ばかりでは上に動かないので、上は弱めに、下は強めにして、なるべく冷えを取って循環を戻すような感じでします。あとは腰とお腹を重点的にします。
血流が悪くなると子宮内膜が薄くなります。人工授精をする場合でも、内膜の厚さを測ります。先生によって違いがありますが、７ミリ程度以下だと「今月は無理ですね」と言う先生が多いのです。
足の方から温めて、お腹周りを温かくすると内膜が結構厚くなります。そうすると着床しやすくなるのです。ですから鍼とか温灸の施術はそこが一番の重点になります。
病院では薬を使うのですが、血流をよくしたほうが、悪血が出て、新しくきれいな血液が入りますから妊娠しやすくなります。
普通のお灸に比べ、ビワ温灸は幅が広いので、冷えている部分に多めに当てられます。ですから効果も上がりやすいのだと思います。
不妊で悩む方はぜひ試していただきたいと思います。
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◎「久保鍼灸院」に関する体験談
（ 『ビワと健康』 ２０２３年５月１５日号）
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