メニエール病が劇的改善
徳島県徳島市 東洋医学整体所豊田整体 豊田透 所長
メニエール病の症状がひどかった女性（８０代）は、初めは膝の痛みで来られた方でした。いざ膝の施術に入ろうとして「ベッドに横になって下さい」と言ったところ「横にはなれません」との返事。「なぜですか？」と尋ねると、「メニエールで天井が回るから無理なんです」という意外な返答だったのです。
仕方ないのでベッドに上がってもらい、少しずつ上半身を倒しましたが４５度くらいが精一杯でした。
一応膝の施術に入りましたが、お話を聞くと脳外科にかかっていて、担当医から「あなたは首も悪いから気を付けなさいね」と言われ、寝るときの角度を指示され、さらに右だったら右だけしか向いて寝ては駄目というような指示もされているとのことでした。
頸椎が悪いというのが主な理由のようでしたが、私としては「う〜ん」とやや疑問に思いつつ、首や肩の周辺にビワ温灸を施しながら、併せて整体で牽引をしていきました。
３回に分けて段階的に枕を低くしていき、特に三半規管や顔面、耳の周辺にはビワ温灸を、そして首は整体の牽引をしていったところ３〜４回目で仰向けに寝ることが出来るようになられました。
但し、まだその時点では一定の方向に向けると気分が悪くなる状態でしたので、そこからさらにビワ温灸を続けました。
結局、担当医の指示に従い頭部ばかり重視されていましたが、三半規管の問題だけでなく肩から首にかけて異常なまでに凝り固まっていたのです。
また、腕を上げようにも痛みが出て五十肩に近い状態になっていたのもメニエールの後ろに隠れていたわけで、腕の方にもビワ温灸を行うことで徐々に上がるようになっていきました。
喘息にも効果
改善が進む中、「実は喘息があるんです」と言われました。そう言われてみると時々、「喘息が出たので休みます」ということがありました。「一度、その症状が出たときに来て下さいね」とお伝えし、実際に症状が現れたときに来て下さいました。
確かに「ヒューヒュー」と喘鳴がして苦しそうでした。
ビワ温灸で喘息のツボを中心に施術していくと、見る見る喘鳴は収まり、「楽になった、楽になった」と喜ばれました。
週１回のペースで３回目にして少し症状は残ってはいるものの大体改善したことになりますが、驚いたことにその女性は３０〜４０年、ずっとその状態を続けてこられていたのでした。
本来、横になって睡眠をしてこそ疲れが取れるものですが、横に寝ること自体怖かったのです。
今ではうつ伏せに寝ても全く大丈夫です。
初めて来られてから２ヵ月経たない時点でそこまで改善したので、私のことはまるで神様扱い、「拝みます」と感謝されていました。
ある意味ずっと同じ病院にかかっていたがゆえに改善のきっかけを得ることも出来なかったといえますが、彼女はとても怖がりの性格で、例えば馴染みでない美容院に行っても気分が悪くなってしまうという調子なのです。
膝にしても、痛くて我慢していたそうで、なんと２年間迷った上での決断だったということでした。
いずれにしても膝の施術からまさか長年の持病のメニエールが改善出来るとは考えてもいないことだったのです。
メニエールの特徴としてどうしても眼球がものを追いかけてしまうのですが、そういう症状はもう出ていません。
ビワ温灸によって経絡が流されるようになり、全てが動き出したという感じです。
メニエールの症状が取れるとともに肩や首の痛み、喘息まで同時に良くなり一石三鳥くらいの効果です。
整体の牽引では、「先生、カメの首が伸びたように私の首が長くなりました」と表現されていました。
ビワ温灸も牽引も経絡の刺激によって気血が回り出したということだと思います。
喘息はビワ温灸を始めるとものの５分もせずに喘息が収まります。
病院では気管支拡張剤が処方されますが、ビワ温灸は同様の効果が得られるということです。
肩や首のこりがひどいので必然的に胸の周辺の気血が滞って器官の収縮が起こり、喘息の頻度が増していたのです。五十肩もメニエールで眠れないのも全てそれが起因していたのです。
３０年、４０年と真っ直ぐに寝れなかった辛い夜が全てベールが剥がれたような状態となり、今までやってきたことは何だったのかという話です。
それでも彼女は賢く、医師を責めることなく西洋医学と代替医療をうまく使い分けながら元気にケアしておられます。
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◎「東洋医学整体所 豊田整体」に関する体験談 （ 『ビワと健康』 ２０１６年５月１５日号）
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