もやもや病にビワ温灸
長野県伊那市 みすず接骨院 渡辺尋 院長
脳の動脈の循環が悪くなり頭がもやもや晴れない状態が続く「もやもや病」は難病指定になっていますが、つい最近来られた女性（４９）はまさにそういう症状に悩まされていました。この方は、２００７年に脳外科で頭皮の動脈を脳内に引き入れるという非常に難しいバイパス手術を受けておられ、最近になって後遺症ともとれる様々な症状が出てきたのでした。
夜、寝ているとまるで地震でも起こったかと思うほどグラグラと揺れを感じ、横になっていても座っていても収まらず、起き上がると立ちくらみがするのだそうです。
また、左股関節の可動が鈍く脚を上げにくいうえ腰が痛み、左肩も上がりにくくなっていました。
そうした症状を医師に伝えたところ、「あなたの手術はうまくいって脳にも血流は届いているからもやもや病とは関係ない。あなたは気持ちが弱いんですよ。どんどん歩いたりしなさい」との返答だったそうです。
『だけど左にばかり症状は出ているし、だったらどうすればいいの・・・』
納得し切れずやるせない気持ちでいたとき、知人から当院を紹介されたとのことでした。
左にばかり症状が集中している点は、やはり右の脳に原因があって影響を及ぼしているように感じられ、さらに頚部の問題として脊髄液および還流等にも関係があるようで、もやもや病と全く無関係とは言い切れない気がしました。
ビワ温灸をメーンにして、関節調整やツボ調整といった施術を行ないましたが、やはりビワ温灸には反応が良く、初回から「気持ちがいい」と喜ばれました。
初めて来られたのが９月３日。それ以降、週１回通われて施術していますが、腕の上がりや股関節の動きが確実に改善されてきています。
当初、左腕の可動域は前側が１２０度、横側が９０度くらい。そこまで上げるのが精一杯でしたが、痛みが取れるのに伴って上がり始め、１ヶ月弱でほぼ正常に戻りました。
同時に体全体に冷えがありました。これも３週目くらいから温かくなってきて、９月２５日には足のみ冷たい程度にまで改善され、股関節も正常な状態に戻りました。
将来に不安を抱き、長生き出来ないのではないか・・・と心配しておられただけに、「将来のことを考えられるようになりました」と涙を浮かべて感謝され、改善例としての掲載を快諾してくださいました。
脊柱管狭窄症も改善
脊柱管狭窄症の改善は割とよく経験しますが、その一例として７２歳の女性のケースを紹介させて頂きます。この女性は脊柱管狭窄症に加えて腰部がポコンと飛び出したような亀背（キハイ）があり、さらに冷えもあって非常に気にしておられました。 １月１１日、雪かきをして腰を痛め余計に伸びなくなったそうで、初めて来られたときはまるっきり腰が伸びず、背中は丸まり、伸展は０度の状態でした。
杖こそつかないものの昔よく田舎で見かけた体を二つに折りまげて歩く典型的なお婆ちゃんといった姿で辛そうでした。
犬の散歩をしていると腰や脚が痛くなって動けなくなり、しばらく休憩していると痛みが収まってまた動けるようになるそうで、この病気特有の症状が出ていました。
やはりビワ温灸をメーンにした施療をしましたが、結果的には多少の前傾はあるものの健康な人並みに腰が伸び、亀背もきれいに引っ込んで、それどころか背中を５０度くらい反らせることが出来るまでになられました。
改善の経緯を簡単に記すと、２月３日に初来院。治療を続けるうちに痛みが取れてきて、５月２８日からビワ温灸を開始。
そこから冷えが取れ始めて体調が良好になり、６月４日には背筋が伸びたことをご本人が感じる。その後、数日間とても体の温かい状態が続き、６月１１日には夜中に３、４回起きていたトイレが２回で済むようになる。
７月１６日、犬の散歩を再開。７月２３日、「もうちょっと腰が伸びればいいかな」と話しておられたが、８月２０日にはさらに状態が良くなり、胃腸の調子も改善。９月１０日、佐渡を旅行され、楽しんで歩けたとの報告を頂く。
９月１６日、とても体が温かく快調。９月２４日、背筋が伸びて犬の散歩を難なくこなせ、「犬に引っ張られるのではなく自分が犬を引っ張る散歩になった」と笑顔で報告を頂く。
この方の場合、圧迫骨折はなかったようで劇的に改善しました。
施療を続けていると腰が伸びる人かどうかは分かります。圧迫骨折等で固まっている人はある程度のところで止まってしまいます。そうでなければかなり腰が曲がっていても伸びることは、当院では日常茶飯事という感覚です。
それにつけてもビワ温灸が果たす役目は本当に大きいと実感しています。
◎みすず接骨院（ご紹介はこちらです）
長野県伊那市美篤７８６９−１
ＴＥＬ：０２６５−７３−８７６５
◎「みすず接骨院」に関する体験談 （ 『ビワと健康』 ２００９年１０月１５日号）
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