ビワ酢で作る一夜漬け
福岡県直方市 アイヒト研究所 山脇由美 代表
ビワの葉を用いた療法は色々ありますが、食事にうまく取り入れる方法として私がお奨めしているのがビワ酢を用いた野菜の一夜漬けです。
ビワ酢は、玄米酢をベースにビワの葉が漬け込まれたものですが、その造り方は野天に並べた瓶の中で発酵・熟成させるという昔ながらの天然製法だそうで、美味しいだけでなく安心して頂くことができます。
一夜漬けの作り方は簡単です。キュウリやキャベツを刻んで塩もみし、軽く水で流したあとタッパなどの器に入れてビワ酢に漬け、蓋をして冷蔵庫で１日冷やせば出来上がりです。
野菜に対するビワ酢の目安量はひたひたよりやや少なめです。
また、炊きたてのご飯にビワ酢を加えてゴマを入れればいなり寿司の中身になりますし、さらに具材と合わせればチラシ寿司にも応用できます。
ビワ酢の甘みだけで調味料も砂糖も一切使わないため三倍酢を作る手間が省けますし、第一、調味料の取り過ぎは、体に害を及ぼし、デンプン（白米）と白砂糖の組み合わせも消化に良くありません。
この組み合わせの食事を好む人が胃潰瘍や十二指腸潰瘍など潰瘍系の病気になっているケースをこれまで沢山見てきました。
巷でも玄米酢やそれに関連した健康食ブームが続いていますが、気をつけるべきことがあると私は考えています。
一般的に健康酢は冷たい水で割って飲むのが主流のようですが、いかに優れた酢でも基本的に多く摂れば毒ですし、まして空腹時に飲んだりすると胃酸の濃度が変わります。
そういうショック状態を長期に亘って繰り返していると、心身共に変調をきたすようになります。
食事の仕方により人格も形成されていきます。
『脂っこいものを食べたからあとで酢でも飲んでおこう・・・』的な意識でいると、そのデータが頭の中で浸透して自分では気づかないうちに片寄りのある人になってしまうのです。
昔の人たちがやっていたように酢は食材に含ませて副食の一品として摂るのが適切だと思うのです。
本来、体にとって酢は異物的存在で、体内に入ってくると消化器はいち早く排泄しようと働くため結果的に消化を助けるわけで、内蔵にしてみれば『変なものが入ってきたぞ』と慌てている状態です。
例えば昔、京にウナギを運ぶ際、ドジョウを１匹入れておくと似ているけど何か違うという違和感からウナギはゴソゴソ動いて腐らなかったという話があるように、気付けの役割を担っているということです。
有用ではあるが多くは要らない。だからリンゴ酢ダイエットとか流行していますが、摂り過ぎはむしろ危険な行為だと私は指摘しています。 原始的な理論かもしれませんが、自分自身に問うてみてそう感じるのです。
一番のお奨めはカボチャ
さて、話を戻して美味しい一夜漬けです。色々な野菜で作れますが、何といっても一番のお奨めはカボチャです。
生のまま１ミリくらいにスライスし、少量の塩でもんで洗い流し、絞ってからビワ酢に漬けておくとパリパリと実に良い歯ごたえで、甘くて美味しいのです。
カボチャは血糖値を安定させる働きがあり、糖尿病の方や痩せたい人にもお奨めです。
うちに来られるお客さんにも紹介していますがとても好評で、『歯ごたえがあるので顎を使ううちに満腹感が得られドカ食いをしなくなった』とか『よく噛んで食べる習慣がつきました』という方もおられます。
昔、私のおじが糖尿病になったとき、おばはカボチャに塩をかけて揉み、柔らかくしてから塩気を軽く洗い流し、朝晩一口ずつ食べさせることできれいに治したことがありました。
おばによると病院の栄養士さんからカボチャがとても良いと聞いたとのことでした。
それに、カボチャは膵臓や脾臓の働きを良くする食べ物ですから、ビワ酢と出会ったとき私はすぐに試してみたのです。
他にもレンコンをスライスしてゴマ油やオリーブ油で炒めるとき、ビワ酢を少し入れると甘味ととろみが出て美味です。少し焦げ目が付くまで炒めるのが目安で、お弁当のおかずには申し分ありません。
ゴボウやフキも良いのですが、フキやゴボウは軽く茹でてからいためます。レンコンは水にさらしてアク抜きだけした方が歯ごたえが失われません。
あと、フレッシュジュースにもビワ酢はよく合います。我が家ではニンジンとリンゴを絞ってジュースを作りますが、それに小さじ一杯ほどビワ酢を加えると本当に味が引き立ちます。
レモンを入れるより、ビワ酢の方が断然美味しいと子供たちにも人気です。
体に良いビワ酢を使ったお手軽料理、ぜひ試してみてください。
◎アイヒト研究所
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○ 四十肩の痛みが消えた◎「アイヒト研究所」のビワ商品活用例はこちら。
○ 天然ビワ酢の食養的価値（ 『ビワと健康』 ２００８年５月１５日号）
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